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ボストン学会に参加して(1999年9月27日)


(レストランAnagoにて、清水、Jim Clark, 粂)


(Charlie, Birgitta夫妻(今回の主催者、ハーバードクラブでの夕食))


(横溝とDr. Devchand(ロイコトリエンの細胞膜受容体、核内受容体の発見者))

9月12日より15日まで、ボストンでプロスタグランディンの国際学会があった(http://eicosanoid.science.wayne.edu/)。全体で350名を越す活発な学会で、日本からも30名近く参加した。教室からは7名が参加し、口演6題、ポスター1題の発表をした。口演発表は以下の通りである。T. Yokomizo; Leukotriene B4 receptor:structure, transcriptional regulation and intracellular signaling. T. Izumi; Localization and translocation of enzymes involved in the synthesis of leukotrienes. T. Shimizu; Role of cytosolic phospholipase A2 in vivo and in vitro. N. ItoSignaling to release lysosomal enzyme by leukotriene B4 and platelet-activating factorS. IshiiRole of platelet-activating factor in acid-induced lung injury. ポスター発表は加藤が行った。K. KatoTranscriptional regulation of human leukotriene B4 receptor. 我々のグループは脂質メディエーターを酵素から受容体まで、広く研究し、成果を挙げていることが自負できる。同窓の粂くんとも会い、元気そうな様子を喜んだ(彼はちなみに、留学後4ヶ月でCellに論文を発表している。 Cell 98, 193-205, 1999)。論文の上でしか知らない人々とこうして会い、有益な情報交換を進めた。なお、Young Investigator Awardが米国のT. Hla (Edg-1・スフィンゴシン1リン酸受容体の発見), カロリンスカのP-J. Jakobsson (PGE synthaseのクローニング)と教室の横溝(ロイコトリエンB受容体クローニング)の3名に与えられた。来年の6月にフローレンスで再開することを約束して、我々はハリケーンFloydが襲撃したボストンを後にした。一つだけ追加すると、PGE synthase, FLAP (five lipoxygenase activating protein), LTC4 synthaseの三つは同じ遺伝子ファミリーに属し、構造も類似している。これら遺伝子はMAPEG (membrane associated proteins involved in eicosanoid and glutathione metabolism)と呼ばれ、小胞体、核膜を4回貫通すると考えられる。