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宮部みゆきと藤沢周平(1998年7月23日)


(元安川と原爆ドーム)

6月ー7月にかけて、出張が多かった(広島、名古屋、大阪、札幌)。今月末には弘前にも行く。これだけセミナーの依頼が多かったのも、教室員の人が昨年大きな仕事をたくさんしたせいだと思う。ありがたいことだが、多少疲れた。しかし、出張が多いと、普段なかなか持てない読書時間が増える。
最近読んだ本:宮部みゆき 「理由」;藤沢周平 「消えた女」「蝉しぐれ」。この二人の作品は情感もプロットもよく似ている様に思っていたら、先日、宮部みゆきがある座談会で「どの様にしたら、藤沢さんのように老いを迎えられるか」と言っていた。藤沢周平は昨年乱読した。私の友人に薦められたのがきっかけで、例の4部作(用心棒日月抄、孤剣、刺客、凶刃)を一気に読んでしまった。佐知の様な女性に憧れた。男の身勝手さね、と誰かにたしなめられた。こういう本を好きになるというのは、当然のことながら、自分も立派な中年だ。ついでに言うと、宮部の「理由」は良い作品だが、いかにも朝日の連載と言う感じで、色々な社会問題を詰め込みすぎていた。同じ社会ものでも「火車」の方がおもしろかった。