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第1回3NC合同リトリートを終えて

2015年10月1日

国立国際医療研究センター研究所 生体恒常性プロジェクト
スチューデントリサーチャー 雁金 大樹

この度は合同リトリートに参加・発表する機会を頂き誠にありがとうございました。それぞれ異なった特色をもった3つのナショナルセンターの、若手を中心にした研究者が一堂に会する初めての機会であるとのことで、期待に胸を膨らませて参加致しました。同世代の研究者のハイレベルな研究成果から新しい知識を吸収できる機会は貴重でした。また、異なる分野の実験手技や考え方はとても刺激的で、今後の研究に大きな影響を与えて頂きました。特に最も感銘を受けたのは、参加者それぞれが異なる分野のバックグラウンドを持つにも関わらず、口演・ポスター発表いずれでも活発な議論が展開されていた事でした。懇親会でも新しい人間関係を得ることができ、非常に充実した2日間であったと実感しています。今後も同様の機会がある場合はぜひ参加させて頂き、大きな糧とできればと願っております。また今回、幸運にもベストプレゼンテーション賞を頂戴できることになりました。数々の素晴らしい研究発表の中で、立ち上がったばかりのラボである私共の研究をご評価頂いた事は大変光栄に感じております。この素晴らしい環境で研究できる事に感謝し、切磋琢磨し精進して参りたいと思います。

国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野
研究員 高橋 陵宇

2日間にわたる合同リトリートに参加させていただきまして、誠にありがとうございました。また、このような合同リトリートを開催するにあたり様々な準備をしていただいた、各センター(国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、そして国立がん研究センター)のスタッフの方々に心からお礼申し上げます。

私は合同リトリートに参加させていただき、自分達の専門分野以外の研究内容に触れることが出来るのは勿論のこと、それぞれの研究施設が持ついわゆる”社風”のような個性に触れることも出来ることがリトリートの面白さではないかと思いました。前者では、百科事典を適当にめくることで自分が知らないことを初めて認識するように、様々な研究分野の発表を通じて、改めて多角的に個体レベルで生命現象を理解することの難しさや重要性を再認識させられました。

後者においては、それぞれのセンターがもつ個性を出しつつも、各センターが歩み寄ることで作り出される雰囲気が、発表者をリラックスさせ、活発な討論へと導いてくれました。おそらく学会などでは味わえない、合同リトリートならではないかと思いました。 さて、今回の合同リトリートでは、繰り返しになりますが各センターの先生方がとてもリラックスして互いの研究内容に対し率直な意見を交わしていた印象を受けました。このような雰囲気に恵まれたのは非常に幸運だったと思います。今後も受け継がれていくことを期待していますし、私自身も貢献できればと思う次第です。

最後になりましたが、このような交流の場を企画してくださった諸先生方に心から感謝申し上げるとともに、来年以降も合同リトリートが開催され多くの研究者の交流の場になることを心から期待しております。

国立がん研究センター研究所 分子細胞治療研究分野
研究員 勝田 毅

国立がん研究センター研究所、研究員の勝田毅と申します.この度、国立国際医療研究センター、国立生育医療研究センター、国立がん研究センターの3NC合同で行われた若手研究会に参加し、幸運にもポスター賞をいただくことができました。

私にとって、がんセンター以外の国立センターの若手研究者とお話しする機会は非常に少なく、本研究会への参加は大変貴重な経験となりました。本研究会で受けた第一の印象は、全体的にどの研究内容も質が高いということでした。特に口頭発表では、出版されているものはもとより、未発表の内容でありながらも非常に完成度の高いものが多く、驚きました。そしてそれぞれの発表で絶え間なく質問がされている様子、特に、シニアの先生方がいらっしゃる中でも、若手研究者が積極的に質問をしている様子が印象的でした。ポスター発表でも興味深い発表が多数ありましたが、じっくりと内容を確認する時間がなかったことが少し残念でした。内容の完成度が高いことが印象的だった一方で、もう少しプレリミナリーな発表があってもよいのではないかという気もしました。こうしたクローズドで小規模な研究会だからこそ、研究の方向性やアプローチなどをもう少し実践的なレベルで議論することも大事なのではないかという気もしました。

さて、この度受賞させていただいた私自身の研究内容についても簡単にお話させていただきます。私の所属する分子細胞治療研究分野では、種々のがんの発生・進行機序についての研究を進める一方、成体組織内の幹細胞についての研究も進めております。今私が進めている研究では、終末分化を遂げたラットの成熟肝細胞を低分子化合物の刺激化で培養すると、増殖能と分化能をもつ肝前駆細胞へと逆戻りするという現象を発見いたしました。驚いたことに、この研究を進めてきた過去2年の間に、生体内でもこのような逆戻り現象が見られるということが相次いで報告され、私たちの研究はそれを生体外で再現したものになるのではないかと考えております。興味深いことに、こうして生体外で増やした肝前駆細胞を慢性肝炎モデルマウスの肝臓に移植しますと、8週間で被移植肝臓の80%近くの肝細胞がラットの細胞に置き換わり、正常な機能を取り戻すということが明らかとなりました。現在、同様のことをヒト肝細胞で再現することを目指して研究を進めております。

また、このリトリートでは研究発表だけでなく、イベント盛りだくさんの懇親会もあり大変楽しませていただきました。最後に、お忙しい中この企画運営に携わられた先生方にこの場を借りて改めてお礼申し上げます。

国立成育医療研究センター研究所 分子内分泌研究部
研究員 宮戸 真美

国立成育医療研究センター(NCCHD)の宮戸と申します。第1回3NC合同リトリートへの参加およびポスター発表の機会をいただきまして、ありがとうございました。多くの参加者(280名近く)と会場の熱気(発表内容や質疑応答のレベルの高さ)に圧倒されつつ、両日とも楽しくかつ必死に勉強させていただきました。また、NCGMの先生方の高い企画力と運営力にも学ばせていただくことが多かったと思います。合同リトリートや懇親会では、3NCの先生方と交流を深める機会を得ました。その際、研究の話をさせていただき、これまでになかった視点から自分の仕事を考え、新たなヒントが得られました。

私は、2008年より、NCCHD研究所 分子内分泌研究部において、モデル動物解析を中心として内分泌研究に取り組んでいます。特に、当研究部において同定されたヒトの尿道下裂発症責任遺伝子であるMastermind-like domain containing 1(AMLD1)の生体内機能の解明を行っています。In vitro実験およびMAMLD1遺伝子欠損マウスの表現型解析から、MAMLD1が雌雄の性腺において、ステロイドホルモンの産生と代謝に関与する可能性を見出しました。雄性では、胎生期の精巣において、MAMLD1はライディッヒ細胞特異的に発現する遺伝子(Cyp17a1遺伝子など)の発現調節を介して、テストステロン産生に関与し、外生殖器の男性化に寄与することが示唆されます。 一方、雌性では、妊娠後期のマウス卵巣において、MAMLD1は20α-Hsdの遺伝子発現調節を介して、プロゲステロン代謝に関与し、分娩開始に寄与することが示唆されます。本研究から、胎生期精巣および妊娠期卵巣において、MAMLD1はステロイドホルモン産生と代謝の調節因子として機能していることが明らかになりました。本研究の成果は、雌雄の性腺における新たな遺伝子相互作用の解明につながると考えられます。

今回、本研究によりベストポスター賞をいただくことができました。本研究を遂行するにあたり、NCCHDの深見先生をはじめ、多くの先生方にサポートをいただきました。深く感謝いたします。

最後に、事前準備から当日開催に至るまで、ご尽力いただきました第1回3NC合同リトリート世話人の先生方に感謝申し上げます。