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第11回研究所セミナー

日時

2014年9月29日(月曜日)17時~18時

場所

研究所A・B会議室(国府台中継)

講師

須田 年生 先生(慶応大学)

演題

造血幹細胞の維持機構

講演要旨

幹細胞は、自己複製能と多分化能を有する細胞であり、組織の形成・維持には、幹細胞・前駆細胞・成熟細胞からなる幹細胞システムが存在する。幹細胞の存在が、明確に示されたのは、1961年のTillとMcCullochによる脾コロニー形成実験であ る。骨髄細胞を放射線照射したマウスに移植すると10日後に、脾臓に造血のコロニーが肉眼的に観察された。脾コロニー細胞の再移植実験により、幹細胞の属性である自己複製能が明らかにされた。以来、造血研究は、造血再構築の実験系とFACSを用いた幹細胞の分離により、その階層構造や分化の分子機構を明らかにしてきた。 幹細胞は、予め幹細胞として運命づけられているというより、周辺の細胞や環境分子 (ニッチ) によって、その動態が影響される。造血幹細胞は、骨髄の中心部ではなく、内骨膜(endosteal )周辺にある。我々は、幹細胞は、骨芽細胞 (osteoblastic niche) に接着して静止期にあること (Cell 2004) 、その制御に、アンジオポエチン (Ang) / Tie2 (Cell 2004) 、トロンボポエチン (TPO) / mpl (Cell Stem Cell 2008) などのシグナルが関与すること、酸化ストレス (ROS) が蓄積し幹細胞機能が消失すること (Nature 2004)などを明らかにした。本講演においては、造血幹細胞 ニッチ、代謝制御の分子機構(Cell Stem Cell 2011, Nature Rev Mol Cell Biol 2014)について述べ、幹細胞が幹細胞のままある仕組みを議論したい。

代表論文

  1. Arai F, Hirao A, Ohmura M, Sato H, Matsuoka S, Takubo K, Ito K, Koh GY, Suda T.
    Tie2/Angiopoietin-1 signaling regulates hematopoietic stem cell quiescence in the bone marrow niche.
    Cell 118: 149-161, 2004.
  2. Takubo K, Nagamatsu G, Kobayashi CI, Nakamura-Ishizu A, Kobayashi H,Ikeda E, Goda N, Rahimi Y, Johnson RS, Soga T, Hirao A, Suematsu M, Suda T.
    Regulation of glycolysis by Pdk functions as a metabolic checkpoint for cell cycle quiescence in hematopoietic stem cells.
    Cell Stem Cell 12: 49-61, 2013.
  3. Ito K, Suda T.
    Metabolic requirements for the maintenance of self-renewing stem cells.
    Nature Reviews Mol Cell Biol 15: 243-256, 2014.

研究所セミナー:開催スケジュール

  • 第14回 水島 昇 先生(東京大学)     (2月16日)
  • 第13回 田中 啓二 先生(東京都医学総合研究所)
                         (12月8日)
  • 第12回 綿田 裕孝 先生(順天堂大学)   (10月20日)
  • 第11回 須田 年生 先生(慶応大学)    (9月29日)
  • 第10回 北 潔 先生(東京大学)      (7月14日)

主催・連絡先

国立国際医療研究センター研究所長:清水 孝雄

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