メニューにジャンプ コンテンツにジャンプ

トップページ > 研究部紹介 > 研究所 > 疾患ゲノム研究部 > 疾患ゲノム研究部

疾患ゲノム研究部

研究紹介

ヒトの病気は、遺伝要因と環境要因の両方が様々な割合で寄与して発症しています。遺伝要因が100%で発症するものを単一遺伝子疾患(メンデル遺伝性疾患)、環境要因や複数の弱い影響を持つ遺伝要因により発症するものを多因子疾患と呼びます。単一遺伝子疾患は9000疾患以上あると報告されていますが、現在でも3000疾患以上の疾患遺伝子はまだ同定されていません。中でも、頻度の少ない疾患では、患者さんの数も少なく研究が進みにくいため、診断法や治療法が確立していない場合も多いです。

疾患ゲノム研究部では、まだ遺伝要因が同定されていないヒトの単一遺伝子疾患の責任遺伝子を同定し、その発症メカニズムを明らかにすることを目的としています。これまでに、国内外の共同研究を通じて、様々なヒト疾患における新規疾患遺伝子を世界に先駆けて同定してきました。これからも、患者さんが少ない稀少難治性疾患の研究を行い、一つでも多くの病気の原因を明らかにし、新しい診断法・治療法の開発を行い、医療に貢献していくことを目指します。

今までに同定した主な新規疾患遺伝子

GON4L: A new syndrome with microcephaly, brain structure abnormalities, and situs inversus
Li S et al., (2024) NPJ Genomic Medicine

MN1: MN1 C-Terminal Truncation Syndrome (CEBALID syndrome)
Miyake N et al., (2020) American Journal of Human Genetics

ACKR3: Oculomotor synkinesis
Whiteman MC, Miyake N et al., (2019) Human Molecular Genetics

TBCD: Encephalopathy, progressive, early-onset, with brain atrophy and thin corpus callosum
Miyake N et al., (2016) American Journal of Human Genetics

NUP107: Steroid resistant Nephrotic syndrome
Miyake N et al., (2015) American Journal of Human Genetics

KDM6A: Kabuki syndrome
Miyake N et al. (2013) Human Mutation

UQCRC2: Mitochondrial complex III deficiency, nuclear type 5
Miyake N et al., (2012) Human Mutation

SMARCA2, SMARCA4, SMARCB1, SMARCE1, ARID1A, ARID1B
Tsurusaki Y, others, Miyake N* (co-corresponding), Matsumoto N*. (2012) Nature Genetics

CHST14: Musculocontractual type Ehlers Danlos syndrome
Miyake N et al. (2012) Human Mutation

CHN1: Duane retraction syndrome
Miyake N et al. (2008) Science

おしらせ

研究部情報

  • 2024年10月4日 小頭症、脳構造異常、内臓逆位を呈する新規症候群の疾患遺伝子の同定と病態解明の論文がnpj Genomic Medicineにアクセプトされました。
    リンク:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39500882/
  • 2024年10月4日 大久保上級研究員が公益財団法人 第一三共生命科学研究振興財団の2024年度研究助成に採択されました。
  • 2024年8月2日  日本遺伝カウンセリング学会で三宅が教育講演をおこないました。
  • 2024年6月27日 日本プロテオーム学会のシンポジウムで三宅が講演を行いました。
  • 2024年4月1日 客員研究員として、高松朋子先生(東京医科大学・小児科)と都翔一朗先生(NGCM・研修医)がメンバーに加わりました。
  • 2024年4月1日 上級研究員の大久保真理子先生と日本学術振興会・RPDの中尾佳奈子先生が着任されました。
  • 2024年2月2日 長崎大学大学院セミナーで三宅が講演を行いました。
  • 2024年1月20日 “難病の「全ゲノム解析等実行計画」について知ろう!”(厚生労働行政推進調査事業補助金(難治性疾患政策研究事業)「難病に関するゲノム医療推進にあたっての統合研究」(水澤班)、共催:国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)難治性疾患実用化研究事業「難病のゲノム医療実現に向けた全ゲノム解析の実施基盤の構築と実践」(國土班))で三宅が講演(Zoomウェビナー)を行いました。
  • 2023年9月2日 日本産婦人科超音波研究会JSUOG Advanced Training Course 2023にて三宅がシンポジウムで講演を行いました。
  • 2023年8月19日 信州大学大学院で三宅が講義を行いました。
  • 2023年7月27-28日 岩渕研究員と高田研究員が夏季リトリートで発表を行いました。
  • 2023年7月17日 高田研究員の論文がClinical Geneticsにacceptされました。(Human phenotype caused by biallelic KDM4B frameshift variant. Takada S et al., Clin Genet. 2023 Aug 1. doi: 10.1111/cge.14409. Online ahead of print.)
  • 2023年5月27日 第65回小児神経学会学術集会のシンポジウムで三宅が講演をおこないました。
  • 2023年4月23日 第217回日本小児科学会長崎地方会で三宅が特別講演を行いました。
  • 2023年4月11日 第126回日本小児科学会学術集会で日本小児科学会学術研究賞の表彰式(三宅)がありました。
  • 2023年3月11日 令和4年度第23回小児医学川野賞贈呈式で三宅が受賞講演を行いました。
            リンク:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000104845.html
  • 2023年3月9日 自閉症の分子遺伝学的診断に関する論文がEuropean Journal of Human Geneticsにacceptされました。(Molecular diagnosis of 405 individuals with autism spectrum disorder. Miyake et al., Eur J Hum Genet. 2023 Mar 27. doi: 10.1038/s41431-023-01335-7. Online ahead of print. PMID: 36973392)
  • 2022年12月21日 令和4年度第23回小児医学川野賞を三宅が受賞しました。
  • 2022年12月17日 日本人類遺伝学会 第67 回大会 キャリアパス委員会企画シンポジウムで三宅が講演を行いました。
  • 2022年12月16日 日本人類遺伝学会 第67 回大会 教育セッションで三宅が講演を行いました。
  • 2022年12月13日 2022年日本小児科学会学術研究賞を三宅が受賞しました。
  • 2022年12月7日  信州大学医学部で三宅が講義を行いました。
  • 2022年12月2日  第12回 日本遺伝子診療学会:遺伝子診断・検査技術推進フォーラム 公開シンポジウムで三宅が講演を行いました。
  • 2022年12月1日  第45回日本分子生物学会のワークショップ「Model animal’s approach to human diseases – toward understanding of gene functions and biological mechanisms」で三宅が発表を行いました。
  • 2022年11月30日 第45回日本分子生物学会のワークショップ「時空間的な多因子館相互作用が形成する転写ユニティー機構の新展開」で三宅が発表を行いました。
  • 2022年11月29日 人見室長が冬季リトリートで口頭発表を行いました。
  • 2022年10月22日 2022年度New Insights of Molecular Genetics on Growth Disordersで三宅が講演を行いました。
  • 2022年10月14日 高田研究員が20th Biennial Meeting of the European Society for Immunodeficiencies (ESID) (Gothenburg, Sweden)でE-poster discussionで発表を行いました。
  • 2022年10月14日 BioSpine Japan The 3rd Meeting in Miyazakiで三宅が特別講演を行いました。
  • 2022年8月20日  信州大学大学院で三宅が講義を行いました。
  • 2022年7月15日  岩渕研究員が夏季リトリートで口頭発表を行いました。
  • 2022年7月14日 人見室長が夏季リトリートでポスター発表を行いました。
  • 2022年7月6日  岩渕研究員が2022年度武田科学振興財団・医学系研究助成に採択されました。
  • 2022年7月5日  Academic seminar of foreign experts (Department of Medical Genetics & Science and Technology Division, Institute of Basic Medical Sciences, Chinese Academy of Medical Sciences & School of Basic Medicine, Peking Union Medical College主催)で三宅が講演を行いました。
  • 2022年6月2日  第64回日本小児神経学会学術集会で三宅が教育講演を行いました。
  • 2022年4月11日  信州大学医学部で三宅が医学科講義(3年生)を行いました。
  • 2022年3月9日  東京医科歯科大学大学院発生発達病態学分野で高田研究員が生命研特別講演を行いました。
  • 2022年2月12日  第5回日本免疫不全・自己炎症学会総会・学術集会で高田研究員が口頭発表しました。
  • 2021年12月4日  IX Conference of the Polish Working Group for Primary Immunodeficienciesのシンポジウムで高田研究員が講演しました。
  • 2021年11月3日  第44回日本分子生物学会 ワークショップで三宅が発表しました。
  • 2021年11月20日 令和3 年度 名城大学組換えDNA 講演会で三宅が講演を行いました。
  • 2021年10月23日 Annual meeting of American Society of Human Geneticsのinvited sessionで三宅が発表しました。
  • 2021年8月21日  信州大学大学院で三宅が講義を行いました。 
  • 2021年7月29日  成育医療研究センターで三宅が特別セミナーを行いました。
  • 2021年6月28日  NCGM 研究所で三宅が新任部長セミナーを行いました。
  • 2021年6月17日  信州大学医学部で三宅が医学科講義(1年生)を行いました。
  • 2021年4月12日  信州大学医学部で三宅が医学科講義(3年生)を行いました。
  • 2021年1月8日  第43回日本小児遺伝学会学術集会のシンポジウム2「小児遺伝cutting-edge」で三宅が講演を行いました。
  • 2021年1月4日  部長の三宅紀子が着任しました。