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若手研究者の声

2022年夏季リトリート 受賞者コメント

2022年7月26日


7月14日(木)、15日(金)の2日間にわたって研究所の夏季リトリートが開催されました。このリトリートは、毎年夏にNCGM研究所の若手研究者が最先端の成果を発表し、建設的な討論による研究のさらなる発展と、研究者としての成長とを促す研究会です。開催には若手研究者が自ら積極的に関与して、研究以外の能力の向上も企図しています。昨年は完全リモート開催でしたが、本年は十分な感染対策のうえ、3年ぶりに対面参加を可能としたハイブリッド形式の開催でした。口頭発表セッションとポスターセッションには國土理事長・杉山病院長・武井企画戦略局長をはじめ研究所内外から合計150名を超える参加登録があり、活発な討論がされました。優秀な発表には満屋研究所長から所長賞が贈られ、最優秀賞として高品智記(難治性疾患研究部)、優秀賞が中野堅太(動物実験施設)・柳田圭介(脂質生命科学研究部)の計3名が受賞しました。


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2022年夏季リトリート 受賞者 高品先生

高品 智記

所属:難治性疾患研究部

演題名:組み換え蛋白質でヒト線維芽細胞から加工した肝幹細胞は、10個移植することで致死的肝障害マウスをレスキューできる

受賞コメント:この度はこの様な名誉ある賞を頂き大変嬉しく思います。また多くのご協力を頂いた先生方にも御礼を申し上げます。数年前に本プロジェクトに携わった当初は、転写因子タンパク質そのものを細胞核内へ導入し肝臓分化誘導を試みていました。日々、組み替えタンパク質を精製し、幾つもの転写因子を試し、それでも上手くいかず行き詰まっていた時期でもありました。その様な状況の中で、本プロジェクトの肝である人工転写因子というシステムに出会えたことは、まさに状況を覆す一手だったと思います。勿論、そこからも多くの検討を要しましたが、先が見えるポジティブなデータが出始め手応えも感じていました。そして今回の話に至る前段階の間葉系幹細胞を用いた肝臓様細胞への加工方法についてもようやく論文投稿へと漕ぎ着けることができました。本演題の内容も早急にまとめ、トップジャーナルへの掲載を目指すとともに、将来的には臨床応用を目指して、より発展させて行きたいと思います。


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2022年夏季リトリート 受賞者 中野先生

中野 堅太

所属:動物実験施設

演題名:新規糖尿病モデル(ihs)マウスにおける低インスリン血症原因遺伝子の同定

受賞コメント:この度は、このような素晴らしい賞を受賞させていただき大変嬉しく思います。この研究は、多くの先生からご助言・ご協力をいただきここまでやってくることができました。この場を借りて、感謝申し上げます。我々が解析しているihsマウスは、多くの遺伝子変異を持ち、今回発表させていただいた低インスリン血症、インスリン分泌不全の原因遺伝子以外にも、逆に糖尿病を改善するのでは!?と思われるような遺伝子変異を持つこともわかってまいりました。今後、これらの原因遺伝子の同定を進めるとともに、これら遺伝子の分子レベルでの機能を明らかにしていきたいと思います。今回の受賞に恥じぬよう、より一層研究に励んでいきたいと思います。


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2022年夏季リトリート 受賞者 柳田先生

柳田 圭介

所属:脂質生命科学研究部

演題名:妊娠中の母児間DHA供給のメカニズム

受賞コメント:この度は夏季リトリート2022優秀賞に選出していただき、満屋研究所長、石坂研究所副所長ならびに審査員の先生方に心より御礼申し上げます。本研究は当教室OBの東大産科叶谷先生と日本医科大学菱川先生が中心となって進め、私は途中から加わりラストスパートをかけている仕事であります。私にとってはおいしい役回りとなりましたが、3人で喜びを分かち合います。リトリートで先生方にご意見ご感想をいただいたことも併せ、受賞はこれから本研究を論文にまとめ上げるにあたり、大きな励みとなります。 最後に、日頃よりわたしたち若手研究者を全面的に後押ししてくださる研究所の先生方に改めて御礼申し上げます。このようなご支援や激励をただ甘受するにとどまらぬよう、若手からも研究所を盛り上げていけるようますます精進して参りたいと思います。

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