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若手研究者の声
2024年夏季リトリート 受賞者コメント
2024年8月20日
7月30日(火)、31日(水)の2日間にわたって研究所の夏季リトリートが開催されました。このリトリートは、毎年夏にNCGM研究所の若手研究者が最新の研究成果を発表し、建設的な討論による研究のさらなる発展と研究者としての成長を促す研究会です。開催には若手研究者が自ら積極的に関与し、研究以外の能力の向上も企図しています。2020年以後は新型コロナウイルス感染症のため、完全リモート開催やハイブリッド形式の開催を強いられてきましたが、本年はほぼ全員が講演会場に参集するコロナ前の開催様式に復帰できました。口頭発表セッションとポスターセッションにはエイズ治療・研究開発センターにも参加戴き、それぞれの演題数は25と30、合計150名を超える方々の参加登録をいただきました。優秀な発表には満屋研究所長から所長賞が贈られ、最優秀賞として中野堅太さん(動物実験施設)、優秀賞は藤田進也さん(生体恒常性プロジェクト)が受賞されました。そして、今回から設置されたポスター賞には、馬本 恒太朗さん(分子糖尿病医学研究部)が選出されました。来年度は、感染症研究所と統合され、JIHS(Japan Institute of Health Security)に変わりますが、研究組織の財産である若手研究者が存分に活躍できる場としてリトリートを是非、継続して参りたいと思います。
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中野 堅太
所属:動物実験施設
演題名:新規拡張型心筋症モデルマウスの樹立と病態解析
受賞コメント:この度はこのような名誉ある賞を受賞させていただき大変嬉しく思います。また、本研究を進めるにあたり多くの先生がたにご助言、ご協力いただけましたことに心より感謝申し上げます。今回我々が同定した遺伝子は、これまで機能未知とされており、本研究からその機能の一端を明らかにすることができました。しかし、まだ拡張型心筋症発症の詳細な分子メカニズムの解明には至っておらず、今後さらに研究を進めることで本分子の心臓における役割を明らかにし、拡張型心筋症の病態理解に貢献していきたいと考えています。最後に、このたびの受賞に恥じぬよう、拡張型心筋症の理解と治療法の開発を目指し、より一層研究に励んでいきたいと思います。
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藤田 進也
所属:生体恒常性プロジェクト
演題名:メカノセンサーPIEZO1は造血幹細胞の骨髄へのホーミングを制御しPIEZO1アゴニストはホーミング効率を改善する
受賞コメント:この度、夏季リトリート2024において優秀賞に選出していただき、心より御礼申し上げます。本研究を論文化するにあたり、このような賞を頂けたことは大きな励みとなっております。本研究での in vivo imagingは、当研究室の森川研究員が担当しており、ノックアウトマウスは共同研究者の皆様より譲渡いただいております。多くの方々のご協力がなければ進められない仕事であり、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。リトリートでの発表の際には、多くの先生方から今後の研究に役立つ貴重な知見を頂きました。専門分野を超えて幅広い知識の重要性を再認識し、今後の課題として取り組んでまいります。最後に、若手研究者に発表の機会を与えてくださる研究所の先生方、そして運営にご尽力いただいた研究所管理係の皆様に、心から御礼申し上げます。
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馬本 恒太朗
所属:研究所 糖尿病研究センター 分子糖尿病医学研究部/センター病院 糖尿病内分泌代謝科
演題名:マルチオミックス手法による集学的糖尿病治療の機序解明と併存症判別器の開発
受賞コメント:糖尿病合併症の病態解明のため、糖尿病入院症例の入退院時の血液・糞便検体を収集してマルチオミックス解析を実施する研究を行いました。普段の診療が研究に直結するという貴重な経験の機会を得ただけでなく、このような素晴らしい賞まで頂き、身に余る光栄に存じます。今後は基礎研究にも展開・深化させていきたいと考えています。親身にご指導いただきました坊内 良太郎先生、添田 光太郎先生、植木 浩二郎先生に心から感謝申し上げたいと思います。
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