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牛由来高病原性H5N1鳥インフルエンザウイルスのマウスおよびフェレットにおける病原性と伝播性
掲載日:2024年7月9日
国立大学法人 東京大学
国立国際医療研究センター
1. 発表者
河岡 義裕(東京大学国際高等研究所 新世代感染症センター 機構長
東京大学医科学研究所 ウイルス感染部門 特任教授
国立国際医療研究センター 研究所 国際ウイルス感染症研究センター長)
2. 研究成果のポイント
- 2024年3月に米国の乳牛で確認された高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1亜型)は、牛から牛のみならず、ヒトを含む哺乳類にも感染しています。
- 牛由来高病原性H5N1鳥インフルエンザウイルスをマウスおよびフェレットに感染させたところ、全身の臓器でウイルスが増殖し、強い病原性を有していることが明らかになりました。
- フェレットで飛沫伝播性を評価したところ、感染性のウイルスは分離されなかったものの、暴露群の1匹のフェレットで抗体価の上昇が認められたため、効率は低いもののフェレット間で飛沫伝播したことが示唆されました。
- インフルエンザウイルスの受容体に対する結合試験を行ったところ、牛由来高病原性H5N1鳥インフルエンザウイルスは過去に分離されたH5N1亜型のウイルスとは異なり、ヒトの上部呼吸器に発現するヒト型受容体に対しても結合性を有していました。本研究成果は、鳥インフルエンザウイルスへの対策および、将来のインフルエンザウイルスによるパンデミック対策計画を策定、実施する上で、重要な情報となります。
- 詳細は以下のファイルをご覧ください。
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