ホーム > トピック・関連情報 > プレスリリース > 肝疾患診療連携拠点病院の現状と課題―肝炎情報センターによる拠点病院活動調査結果から

日本国科学誌『Hepatology Research』掲載

Nationwide survey on activities of regional core centers for the management of liver disease in Japan: Cumulative analyses by Hepatitis Information Center 2009-2017.
肝疾患診療連携拠点病院の現状と課題—肝炎情報センターによる拠点病院活動調査結果から

2019年12月13日

国立国際医療研究センター

(要旨)

肝疾患診療連携拠点病院は各都道府県に設置されており、地域の肝炎医療を牽引するだけでなく、啓発活動、受検受診促進、研究推進など幅広い機能を期待されている。肝炎情報センターは2010年度より全拠点病院に対して施設に関する基本情報、患者支援、研修事業、啓発事業等に関する活動調査を実施しており、われわれはその調査結果を集計解析することで肝疾患診療連携拠点病院の現状と課題を明らかにした。その結果、拠点病院は地域の肝炎対策において幅広い役割を担っており、なおかつそれらの事業を拡充しつつあった。また、いずれの地域ブロックにおいても均てん化された肝炎対策が実施されていると考えられた。多岐にわたる役割を担う拠点病院にとって、専門医療機関やかかりつけ医、自治体等を含めた肝炎医療ネットワーク体制のさらなる充実や他職種、他団体との連携が必要である。

【研究の背景】【本研究の概要・意義】【今後の展望】

我が国は世界に先駆けて肝炎総合対策を推進してきたが、地域における肝疾患診療連携体制の強化はその5本柱の一つである。各都道府県に設置されている肝疾患診療連携拠点病院(拠点病院)は地域の肝炎医療ネットワークの中核組織であり、我が国の肝炎総合対策において重要な役割を担っている。これまでその活動に関して国際誌への投稿実績がなく、諸外国がその取組み内容を知ることが難しかった。近年、WHOは2030年までにウイルス肝炎の撲滅を目指すとのコミットメントを表明したところである。本論文を執筆した肝炎情報センターは拠点病院の取組みに対する支援をミッションの一つとしており、我が国の肝炎総合対策に関する先進的な取組みを国際誌に報告することは、世界の肝炎対策の推進にも資するものである。

Radar charts showing balances among activities by regional block.

肝疾患診療連携拠点病院の現状と課題

発表雑誌

参照URL

Hepatology Research (https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/hepr.13458)

本件に関するお問合せ先

国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター 肝炎情報センター
責任著者 考藤 達哉(かんとう たつや)
Tel: 047-372-3501 FAX: 047-375-4766
E-mail:kantot@hospk.ncgm.go.jp
〒272-8516 千葉県市川市国府台1-7-1

取材に関するお問合せ先

国立国際医療研究センター 企画戦略局 広報企画室
広報係長:西澤 樹生(にしざわ たつき)
電話:03-3202-7181(代表) <9:00~17:00>
E-mail:press@hosp.ncgm.go.jp

トピック・関連情報
国立国際医療研究センター
シスチノーチの広場
ページの先頭へ戻る